ここでは動画配信システムを選ぶ際にチェックしておきたいセキュリティについて説明しています。
企業が動画配信を行う場合に注意したいことの1つにセキュリティがあります。
個人の趣味で動画配信を行うのであればそれほど気にすることはないかもしれませんが、ビジネスでの利用となるとそうは行きません。
動画には会社の機密情報が含まれる場合もありますので、外部に漏れるのは絶対に避けるべきです。
そのためにはセキュリティ機能のしっかりした動画配信システムを選ぶ必要があります。
企業向け動画配信システムを行なっている会社では大きく分けて2種類の配信方式が採用されています。
1つはストリーミング形式、もう1つはプログレッシブダウンロード形式です。
この2つのうちセキュリティレベルが高いのはストリーミング形式になります。
どちらもデータをダウンロードしながら動画を再生するという点では同じなのですが、
ストリーミング形式の場合は視聴者の端末にデータが残りません。
一方、プログレッシブダウンロード形式は擬似ストリーミングとも言われますが、ダウンロードしたデータがファイルとして端末に保存されてしまうのです。
動画配信が終了した後にもファイルにアクセス可能となるため持ち出されてしまう可能性があります。
したがってセキュリティがしっかりした動画配信を行いたい場合は、ストリーミング配信に対応した動画配信システム会社を選ぶことをおすすめします。
ストリーミング形式による動画配信はセキュリティレベルが高いことはすでに説明した通りです。
しかし、いくらストリーミング形式になっていても全世界にオープンな状態では安心できません。
セキュリティの代表的なものとしてDRMがあります。DRMとはDigital Rights Managementの略で日本語ではデジタル著作権管理と訳されます。
DRMの技術を用いると動画コンテンツ自体に鍵(ライセンスキー)をかけて配信することになります。
そのため、何らかの方法を使って途中経路でコピーされたとしても適切な鍵を取得しない限りは再生することができなくなります。
ただしこれは、コンテンツがダウンロードが前提のため、完璧なセキュリティとはいえません。
そのため、ID/パスワードによる認証により視聴ができるといった管理が可能かどうかも重要なポイントです。
特に社内向け情報共有などクローズドな環境下で動画配信を行いたい場合は必須となります。
これと合わせて用いられるセキュリティ対策としては暗号化があります。
動画・音声データが暗号化されていれば、ストリーミングの途中経路でデータを盗まれても正常に再生することができません。
以上のようにストリーミング+暗号化により動画配信のセキュリティに関してはほぼ万全になります。
動画配信システムを選ぶ際にはどんなセキュリティ対策が含まれるのかしっかり確認しておくのがよいでしょう。